LIVE labo YOYOGI編~第4回『ライブ当日』

LIVE labo YOYOGIライブ本番当日。 楽しいライブにしたいな~、と思うのは出演アーティストだけではなくて、ライブハウス側も思うもの。 では、ライブハウスとしてはどういう思いで当日を迎えるのでしょう。 今エントリーは出演者目線ではなく、ライブハウス目線でライブ本番を見てみます。 ライブ当日は、リハーサル(サウンドチェック)をした後にお客さんを入れて本番、という流れですすみます。

 リハーサルだって本番のうち

ハロー松田店長

――リハーサル(リハ)って実は演奏力が出ますよね。
『出ます、出ます。
パフォーマンスとかMCとかは本番じゃないと出ないけど、演奏に関しての実力はリハの方が出たりしますね。
僕がバンドやってたときは冗談で“リハは本気で演ろう。本番は手を抜こう”とか言ってました(笑)』
――(笑)。でも、PAというか音的なことを考えるとリハは本気で演った方がいいですよね。
『そうなんですよ。 たとえば演奏とか歌とかをリハだと手を抜いて本番だけ本気で演る、となると音量とか全然変わりますからね。ピッキング1つとっても、手抜きと本気では音が違う。
PAさんはリハで聴いた音でセッティングしてるわけで、最終的にお客さんに聴かせる音がリハと変わってしまう。
それに、リハを本気で演ると対バン(他の出演者)だって「あのバンド、ヤバくね?」とかなるはずで、そうなると対バンを観に来たお客さんも自分達を観てくれる・・・かもしれない。』
――リハって勉強になる時間だと思うんですけど、それについてはどう思います?
『対バンのリハを観るってすごく勉強になると思いますよ、やり方とか。 バンド初心者・ライブ初心者なんかは、特にですね。』

最強の内輪ノリ

――では、ライブ本番の話を。集客は少ないけど力いっぱい演りきるバンドと、集客は多いけど内輪ノリのバンド、それぞれに何を話します?
『お客さんが少なくても精一杯に演りきるバンドは芽があると思うんです。
だから相談とかあれば遠慮なく言ってほしいですね。
内輪ノリのバンドには「もうちょっとだけ他のお客さんにも楽しんでもらえるようにしたら?」と言いますね。
お客さんをたくさん呼ぶ努力をしてるのはたしかなんだから、他のお客さんを巻き込んだらトントンっと上のレベルに行けるかもしれないんで。
そもそもLIVE labo YOYOGIで考えてるのって“最強の内輪ノリ”なんです。
お客さんが壁に寄りかかってつまんなそうにしてるのって、見たくないじゃないですか。
だからまずは僕が「イエ~ッ!」とか「オ~ッ!」とか声を出せば、場の雰囲気が変わるかな、と。
あとは対バン同士、お互いに本番を観てれば場の空気が良くなるじゃないですか。
いい雰囲気のライブは楽しいし、そうなればお客さんもお目当てのバンドじゃないバンドにも興味を持つかもしれないし、「またLIVE labo YOYOGIでライブ観たい」思ってくれるかもしれないし。
そうやって繋がっていけばいいな、と。』
――最近は自分の出番のときにしかライブハウスにいないバンドとかもいますけど、そうじゃなくて、と。
『対バンのライブは絶対に観た方がいい、って出演バンドさんには言いますね。
絶対に何か盗めるものがあるから対バンのライブは観て、そして一緒に盛り上げようよ、と。
それにね、自分の出番直前にライブハウスに戻ってきたくせにMCで「今日のライブは楽しかった」とか言っても、それって観てる側にしたら「嘘つき!」って話じゃないですか。
あるいは、対バンを観ないと対バンからも興味を持たれず、結果として自分たちの出番のときに空気を作れずに終わってしまう、とか。
ある種の計算ですけど、自分のライブを盛り上げたかったら自分の前の出演者のライブも盛り上がってる方がいいはずなんですよ。
じゃあどうすればいいのかっていうと、まずは自分が対バンを盛り上げてみたりしたらいいんじゃない?という考えですよね。』
――ブッキングじゃなくて、自分が企画ライブやったときの雰囲気みたいな?
『企画ライブって、自身で全出演者を決めるじゃないですか。あのバンド呼びたい、このバンド呼びたいって。
それで出てもらったら、呼んでる立場として最前列で「イエ~ッ!」って盛り上げるじゃないですか。
あれを通常のブッキングライブでもやれば、特別感が出ると思うんですよね。
ライブが特別な日って思ってもらえればいいなぁ、っていうのがLIVE labo YOYOGIで考えてることの1つなんです。』

成長したいならリハも本番もすべて観るべき。
盛り上がって欲しいなら、自分から盛り上げるべき。

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