ライブを演る Act.12『リハ(サウンドチェック)実践~曲』

Y-T-W akim
ライブイメージ

音出しがすべて終了したら、次は曲を演奏してのサウンドチェックが始まります。
本番と同じ気持ち・テンションで音出しをしても、曲を演奏するのとはまた違いますしね。
そして。何度か言ってますが、この曲演奏は練習ではありません。
チェックすべきところをチェックしましょう。

曲演奏開始

だいたい、PAさんが『では、次は曲でお願いします』とか言ってくれるので、そうしたら曲によるサウンドチェックを始めましょう。
細かいポイントはいくつかありますが、大きく分けてポイントは2つ。

  • 内音の聴こえ方
  • 外音の聴こえ方

この2つだけです。

PAさんに、たとえば『3曲目の頭(Intro)から演ります』とどの曲のどこを演るのか伝えてから曲を始めましょう。
オーダーシートにせっかくいろいろ書いてあるんですから、どの曲かわかってもらった方がいいでしょ?
1曲をまるまる演奏する必要はありません。
1コーラス演ってみて、確認・調整したらまた他の曲を演ってみて・・・を繰り返せばOKなんです。

曲演奏によるチェックが始まってから曲を決めているのでは時間がもったいないので、リハの前には決めておくことを強くオススメします。

流れ

曲演奏によるサウンドチェックは

  1. 曲を演奏する
  2. 演奏中に、内音・外音のチェックをする
  3. 演奏を止めたときにPAさんに『返しを○○してください。外音を○○してください。』と伝える
  4. また曲を演奏し、PAさんにお願いした調整がOKか確認する
  5. 演奏を止め、調整が足りないところをPAさんに伝える
  6. 以後、「4」と「5」を繰り返す

曲演奏でのサウンドチェックは本番の音に(文字通りの意味で)直結します。
手抜きで演奏して「こんなもんかな」で終わったら、本番もその通りにPAさんは準備します。
で、本番の音が自分が考えるいい音ではなかった場合・・・誰が悪いかはわかりますよね?
サウンドチェックを適当にやっておきながら本番が終わった後に「このライブハウスは音が悪いな~」とか言う人、反省した方がいいと思いますよ

内音の確認

まず最初に、内音の中でも重要なポイント“自分への返し(モニター)の音”を確認しましょう。
ステージに立ったとき、自分に向いているスピーカーが返しです。
返しには、足元に寝かせてあるタイプと、ステージの脇にスタンドをつけて立てているタイプとがあります。
いずれにせよ、そこから聴こえてくる音はPAさんを経由した音です。

PAさんを経由することによって、各パートの音は個々に調整が可能になります。
つまり『もう少しGtを返してください』とか『Voの声を少しだけ下げてください』などの調整が出来るということ。
また、この調整はメンバー個々に出来ます。
Gtへの返しを調整しても、Baへの返しは変わりません。
自分が演奏しやすい音のバランスを取りましょう。

また、内音にはGtやBaアンプからの音も含まれます。
アンプの音が大きすぎてモニターからの音が聴こえない、なんていうときは『アンプの音、少し下げます』などとPAさんに伝えてから下げましょう。
逆に、大きくするときも然りです。
先ほどの音出しでPAさんは音を取っていますから、それが変わるときは一言伝えた方がいろいろスムーズです。

たとえば1曲目で返しの音を調整してもらったら、2曲目では返しをチェックしましょう。
好みの音であればOKですが、そうでないのであれば2曲目が終わったらまたPAさんに伝えましょう。
調整・確認を繰り返すために、何曲か演奏するんですから。

外音の確認

外音は内音とまったくの別物です。
自分への返しが完璧だからといって、外音も完璧とは限りません。
内音の調整が終わったら、だれかが客席に降りていって外音も聴いてみましょう。
PAさんがある程度バランスを取って外音を作ってくれていますが、それが自分(達)の出したい外音なのかは別問題です。
『もっとGtを大きく』『コーラスはもっと小さくていいです』など、好みははっきり伝えましょう。

で、次の曲を演奏しているときに調整がOKかどうかを確認することを忘れずに。

終了

だいたいPAさんが『あと2分くらいです』とか言ってくれるので、それを言われたら2分で終わる調整・確認をやりましょう。
好みの音になるまで調整したいのはやまやまですが、それは他の出演者も同じこと。
持ち時間の中でどうにかやりきるしかありません。
時間が無くなったら終了です。

次のリハの方たちのためにステージ上からは速やかに撤収しましょう。
BaやKeyなど、DIボックスに接続している人はPAさんに『シールド抜きます』と言ってから抜くのがマナーです。
PAさんの方でDIボックスから来る音をOFFってあればいいんですけど、万が一ONの状態でDIボックスからシールドを抜いちゃうと返しやPAスピーカーからとんでもないノイズが出ます。
シールドを巻いたりピックをしまったりなどの細かい作業は後回し。
ステージからの撤収が最優先です。

サウンドチェックは真剣にやった方がいいってことを伝えられましたか?
すべては本番の成功のために、です。

曲演奏によるサウンドチェックは本番に直結する
手抜きでやれば、本番で痛い目を見るのは自分(達)

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