ドラムは“打楽器”と呼ばれます。
おそらく、打楽器は楽器の中で人類最古の起源を持つのではないかと。
いまでも国によっては部族間の連絡や戦いの前に鼓舞するために使われてたりしますし。
仕組みとしても“叩く”という単純な動作で、しかも電気システムを使わずに大きな音を出せるという便利なもの。
小さい頃、箸で茶碗をチャカチャカ叩いて怒られた人もいるのでは?
ドラム(drum)
吹奏楽等の場合は“バスドラ” “スネア” “タムタム” “シンバル”とパートが分かれていて、それぞれ担当がいます。
この場合は、演奏者も楽器もドラムと呼ばれることはあまりありません。
現在、“ドラム”と呼ばれるのはバンドでよく見る“ドラムセット”のこと、もしくはそのセットを叩いている人です。
バンドアンサンブルの土台になることからDrとBaのタッグを“屋台骨”や“リズム体”と表現することがあります。
役割
とにもかくにもリズムを作り出す楽器です。
8ビートや16ビートなどの基本的なビートや、ロック、ポップ、HR/HMなどジャンルに関わるような根本的なリズム。
これらを文字通りたたき上げるのがDrの役割です。
また、DrのテンポにGtやBaなどの他パートは合わせるので、自分勝手にハシる・モタるDrはあまり好かれません。
かと言って、テンポキープを最優先すると“つまらないDr”などという不名誉な評価を受けることも。
演奏を始めるときにカウントが必要な場合、カウントはDrが出すのが普通です。
カウントというのは曲のテンポを示すものですから、曲を始める前からDrがリズムやテンポを司ってるわけですね。
性格
はい、ここからはあるある話です。
Drはリズムを司るパートですから、練習を始めた頃はとにかくリズムが気になります。
たとえば前を走っている車のウインカー。
たとえば踏み切りの音。
たとえば除夜の鐘。
なにかリズムを耳にするたびに、手足でリズムを取り始めたりします。
性格的には温厚な人が多いように思えます。
あるいは不満を口に出せずに溜め込むタイプだったり。
Drが気持ちいいリズムを叩いているのにGtがソロでハシりまくり・・・なんてことがあったとします。
その場合、Gtには直接言わずにBaにグチったりとか。。。
Drは楽器の特性上、その場から動けませんからアイコンタクトとかも受身なんですよね。
GtやBa、Voがお客さんの方を向いていたら、Drから意思を伝える方法は皆無に等しいわけで。
それでもリズムを叩き続ける根性がある人がDrに向いているのかも。
出費
そもそもDrumという楽器の特性上、自宅にセットを完備出来る人は限られているかと。
地方の一軒家なら可能かもしれませんが、都心のアパートやマンションだとほぼ不可能でしょう。
電子ドラムのような練習セットを買う人もいますが、そういう人は少数派なのではないかと。
必ず必要になるのはスティックなので、まずはこれから購入しましょう。
だいたい1000円程度から売っています。
種類も豊富なので好みのタイプに出会うまではいろいろ使ってみるのが普通です。
ある程度叩けるようになってくると“好みの音”と“好みの踏み心地”というのが出てきます。
音の好みが一番出るのは“スネア”、踏み心地とは“ペダル”です。
リハーサルスタジオにあるスネアやペダルはいろんな人が使うのでチューニングやネジの締め具合が良くない状態のときもありがちなんです。
なので、自分専用のスネアとペダルを買うわけですね。
とは言え、スネアもペダルも安いものではないので、楽器屋さんで実物を確かめてから購入するのが多いようです。
初期投資はスティックのみでも大丈夫なので安くおさえることも出来ますが、ドラムセットを自分好みで組み始めると天井知らずの金額がかかります。
出費は自分次第・・・ですかね。
とにもかくにもリズムを叩き出すこと。
アンサンブルにおいて、全体の礎となるパート。